ガソリンスタンドの看板に出ている170円前後という値段は、補助がなければ210円を超えています。資源エネルギー庁が毎週出しているグラフを見ると、10月19日の全国平均は170.2円で、補助がなかった場合の値段は213.2円と書かれていました。
この補助を、12月から毎月5円ずつ減らしてはどうか。自民党が10月26日、そういう提言をまとめました。朝日新聞によると、170円程度に抑えている目安の値段を、春先にかけて毎月5円程度ずつ引き上げるという中身です。まだ政府が決めた話ではありません。
「補助がなければいくら」は、毎週出ていた
この記事のヤフコメで2番目に共感を集めていたのは、縮小の前に、補助がなければいくらなのかを先に示すべきだ、という声でした。気持ちはよく分かります。ただ、その数字は実は出ています。
10月22日から1リットルに付いている補助は42.8円です。店頭の値段が170円ほどになるよう、毎週計算し直されています。資源エネルギー庁のグラフには、補助の額と、補助がない場合の値段が並んでいます。表に出ていないのではなく、見に行く人が少ないのだと思います。
灯油にも同じ42.8円の補助が付いています。今回の提言を伝える記事には灯油の扱いが書かれていないので、こちらはこれから決まる話です。
毎月5円なら、なくなるまで9か月
私が引っかかったのは、5円という刻み方のほうです。42.8円を毎月5円ずつ減らすと、なくなるまでに9か月ほどかかります。原油の値段が今のままなら、という前提の計算ですが、仮に3月まで4回上がれば、目安は190円前後になります。
一度に40円上がれば大騒ぎになります。月に5円なら、気づいたころには春です。提言は、給油の現場が混乱しないように、と言っています。値上げを小分けにして飲み込みやすくする、という出口の作り方だと私は読みました。
そういえば、去年の年末にも
補助は2022年に始まり、2025年の年末に一度打ち切られました。そのとき、ガソリンに1リットル25.1円かかっていた暫定税率も、12月31日でなくなっています。税金が下がるのに合わせて補助を終えた、という順番でした。
ところが中東の情勢が悪くなり、今年の3月19日から補助が再開されました。資源エネルギー庁のグラフでは、再開直前の3月16日の全国平均は190.8円です。9月には補助が1リットル51円と、過去最高になったと報じられています。
税を下げ、そのあとに補助を付け、その補助をまた外していく。170円という同じ数字の裏で、誰がどれだけ負担しているかは何度も変わってきました。月に5円の変化は、給油のレシートを毎回見ていないと気づきにくいかもしれません。

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