ゴルフで心臓に一番こたえるのは、パターだった

ゴルフは体にいいのか、悪いのか。
10月16日のデイリー新潮に、東京・品川で医院を開く秋津壽男医師の話が載っていました。ゴルフそのものは、それほど体に負担の大きい運動ではない。ただ、ゴルフ場に行く日の過ごし方に、心筋梗塞や脳卒中の引き金がある、という内容です。

「年200人」の数字はどこから

ネットでは「ゴルフが原因で年に200人が亡くなっている」という話をよく見かけます。
記事によると、この数字の最初の報道は、1997年8月の毎日新聞の記事だそうです。プレー中の死が年間約200人で、救急の体制が追いついていない、という内容でした。30年近く前の数字が、今もネットで繰り返されているわけです。
秋津医師は、打ちっぱなしで打つだけなら心臓や脳の血管への危険は小さく、コースを回るのも歩くのが基本なので負担は少ない、と話しています。そのうえで、40歳を過ぎたらスポーツは突然死の原因になりうるので注意が要る、と付け加えていました。

早起き、抜けにくさ、それにパター

では、どこが危ないのか。医師が挙げたのは三つです。
一つめは早起きです。ふだんと違う時間に起きるだけで体には負担になります。そのうえ早朝は、血管が詰まりやすい時間帯だそうです。
二つめは、途中で抜けにくいことです。ゴルフは4人1組が基本で、1人欠けると割増料金を取るゴルフ場も珍しくないそうです。仲間に悪いと思って、体調が悪くても出かけ、気分が悪くなっても最後まで回ってしまう。
三つめが、一打のプレッシャーです。医師は、体を動かすだけの「運動」と、人と競う「スポーツ」を分けて考えています。中でも体に一番悪いのはパターだと言います。スコアに直結するので緊張し、そのストレスが心筋梗塞の引き金になる、というのです。

大統領のルールと、巨泉さんのやり方

記事には、面白い話が二つ紹介されていました。
一つは、心臓に持病があったアメリカのアイゼンハワー大統領の話です。医師の勧めで、グリーンに乗ったら自動的に2打を足し、パターは打たずに次のホールへ移ったそうです。「アイゼンハワー・ルール」と呼ばれている、と記事にあります。
もう一つは大橋巨泉さんです。自分が普通に起きて間に合う時間にしかゴルフ場を予約しなかった。体調が悪いときに途中で帰れるよう、精算は自分で持った。医師はこれを「大名ゴルフ」と呼びつつ、これなら心身の負担はずいぶん軽くなると話していました。

この記事のコメント欄も読んでみました。いちばん共感を集めていたのは、健康のためと思っている人ほど遊び方を変えない、という声です。昼食どきのビールや、暑さ寒さの中に長くいることのほうが危ないのでは、というコメントも上位に並んでいました。
早く起きない、具合が悪ければ断る、パットで力まない。言われてみれば当たり前のことばかりです。ただ、仲間に気を遣う人ほど、その当たり前ができないのかもしれません。持病のある方は、主治医に一度聞いてみるのがいいと思います。

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